夜の街の歩き方

バンコクで大暴れ ナナプラザでサンタに激ギレされる

バンコクの暖かい風。東南アジア特有の香り。すべてが甘く、そして熱い想い出を飾ってくれる。今回の語り手は私だ。

私はクリスマスが嫌いだ。世の中のカップルに嫉妬しているとか、そんな子供のような理由ではない。寒いのが嫌いなのだ。
クリスマス前に颯爽と会社に有給休暇申請を出し、夢の街バンコクへと旅立ったのだ。
タイは買春のメッカであるというのは有名な話だ。数多くの旅行者、そして駐在員が夢を見て、そして散っていくはかない花火のようだ。

夜も更け、ついにネオンの輝く時間がやってきた。私の血が騒ぐ時間だ。お酒と音楽、そして美女。これが私の人生を支えてくれているのだ。

夢の街ナナプラザ

私が最初に足を踏み入れた夢の舞台の中心は、ナナプラザ。バンコクには数多くのゴーゴーバー街が存在する。そんな中に丸腰で飛び込むのは、ジャングルで体中に生肉を巻き付けて池にダイブするようなものだ。私はタイランド夜遊びMAX 2015-2016を空港で購入して十分な下調べをしてきたのだ。

最も賑わうゴーゴーバーの総合ビル。レベルも高いが観光客には手ごわい女の子も少なくない。
タイランド夜遊びMAX 2015-2016より引用

という具合に、ここナナプラザはバンコクでも有数の激戦地区のようだ。なぜ初心者が最初からナナプラザを選んだって?ホテルが近かったからだ。それにそれが男ってもんだろ??

早速、足を踏み入れてみる。3階建ての建物のようで、1階にはビアバーが並んでいて、2階と3階はゴーゴーバーのようだ。事前の情報では、バンコクの夜には持ち帰りが出来ない女はいないらしい。そしてそれは、ビアバーでもゴーゴーバーで同じことなのだ。

まずはビールでもキめこんで、良い気分になりたいところだ。まずはビアバーで一杯かな、と思っていると、目の前に肉付きの良いサンタのコスプレを着た2人組がいた。真夏のバンコクにサンタか、私がもの珍しそうに見ていると声をかけてきた。

真夏のバンコクの夜、サンタの向かう先は

サンタ達「お兄さん、ゴーゴーバー」
うむ、まずはビアバーで肩慣らしと行きたかったところだが、このサンタ達なかなか可愛らしい、それにせっかくのバンコクの夜だ。冒険のためついて行ってみるとしよう。
私「見るだけでもいいか?」
サンタ達「もちろんよ」
※片言の英語の会話なのでたぶんこんな感じ。

見るだけということなので、サンタ達について、ナナプラザに一階にある”OBSESSION”という店に入った。
ソファーに案内されて、その2人のサンタ達が私を挟んで座った。飲み物をねだられたので一杯ずつ頼んでやった。そして私はビールを飲んだ。

この”OBSESSION”はなかなかの光景だ。一目でオカマだとわかるオカママンコで煙草を吸うブスがお立ち台で踊っている。私の隣にいるサンタ達はなかなかカワイイのにお立ち台の上は地獄絵図だ。

なるほど、これがバンコクか。ハングオーバー2に出てくる名台詞「バンコクに捉われたな」と思い出しながらビールに浸っていたところ。
サンタ達「ねえもう一杯いい?」

。。。なんだもう飲んだのか、はええなこいつら。
私「見るだけという約束だからな、私はこのくらいで失礼するよ」
サンタ達「わかった、ありがとう、じゃあチップ頂戴」

。。。なるほど、これがバンコクか。ガッツキが凄まじいものだ。
私「お酒も奢ったしもう十分だろう?私は帰るよ」

この一言がサンタ達の逆鱗に触れたのだろうか。。。

サンタ達「なんだとこのやろー、インポ野郎が!!さっさと帰れこの包茎」
※おそらくタイ語で話していたのでこんな感じ

という具合に、なんとか、その場を逃げ出すことに成功した。

。。。一発目からひどい目にあったな。。。まあ幸い500バーツ程度だったので勉強代だと思えば安いものだが、それにしても観光客に対してひどいことするなあ。。。
※1バーツは約3円程度

後でわかったことだが、どうやらこのサンタ達はコヨーテだったようだ。
※コヨーテについては後日参照

まだ、バンコクの夜は長い。気を取り直して次なる目的地に向かおう。

続く